選考結果発表 食べ物のキモチ小説賞 審査委員長 平野レミ 今回は、大賞・佳作・もう一歩…合わせて10名の皆さんにもうひとことコメントを贈ります

皆さんの食べもの愛がたっぷり詰まった作品の数々、楽しく美味しく選考しました。ふだん何気なく口にしている食材やメニューについて、その気持ちが分かってしまうくらい「考えてみる」きっかけになりましたら幸いです。料理と物語―日々の暮らしを少し楽しく―、遠いようで、とても近い存在なんだと改めて感じる作品が多くありました。沢山のご応募、本当にありがとうございました!

お題 食材や、料理を主人公にした小説

大賞

「君はどの料理がいい?」さくのくじら 作品を読む
食材の気持ちがよ〜く分かったわ。食べる人が笑顔になる料理が、人にとっても食材にとっても、何よりも幸せなことよね。自分一人のために一生懸命お味噌汁を作る娘さんに一番の賞を贈ります!

おめでとうございます! さくのくじらさんには「あければ美味しい小説セット」赤いレミバンプラス+『雪兎のお品書き』既刊全巻をお届けします。

佳作

「最後のピースは嵌まらない」渡波みずき 作品を読む
冷蔵庫まで行って、耳をくっつけたくなっちゃった!野菜の気持ちになって料理をしてあげるのは、私も大得意。丸ごとブロッコリーだって、それから生まれたレシピだもの!
「お鍋の中の薩摩武士」荒井炉心 作品を読む
私がとても大事に思っている「味のDNA」のお話で。薩摩武士さんの想いにとても共感。世代を超えた作りの継がれていく味、どの家族でも大切にしてほしいわ!
「たいたこ大論争」笛希明伸 作品を読む
最後の落ちで思わず拍手しちゃった!たい焼きさん、たこ焼きさん、それぞれの言い分にも納得。元気なやり取りがとても美味しそうで、食べたくなっちゃたわ!

おめでとうございます! 渡波みずきさん、荒井炉心さん、笛希明伸さんには「ポケットには美味しい小説セット」ジップロン1着+『ゆきうさぎのお品書き』1巻をお届けします。

もう一歩

こたつねこ「眠りから覚めた梅子」作品を読む
うちらの梅酒たちもいろんな年の子がいるけどきっとそれぞれのキャラクターが違うわね。今度飲む時、また違った味わいがしそう。
「ショートケーキの上のイチゴは、今日も甘くない」嘉絵 作品を読む 
一つの食材から、いろんな食事のシーンを思い浮かべられる発想力がお見事!
「塩漬け桜の毒づいたお気持ち」柚花開 作品を読む
塩ずけにされる桜の気持ちだなんて目の付け所がおもしろい!
「マドレーヌの回想」吹雪歌音 作品を読む
こんな風に料理の方から手順を教えてくれたら楽しいわよね〜。マドレーヌ夫人の歌を聴いてるような楽しい文章でした。
 「家庭内『あら煮』 転生の一考察。」 sakuru 作品を読む
冷蔵庫の中であら煮と酢の物が慰めあってるなんて!つい笑っちゃったわ!
「Bake Me Please!」葉瀬かのこ 作品を読む アップルパイってきっとこうして生まれたのね!と思えるような夢のあるお話でした!
冷蔵庫の中であら煮と酢の物が慰めあってるなんて!つい笑っちゃったわ!

おめでとうございます! こたつねこさん・嘉絵さん・柚花開さん・吹雪歌音さん・sakuruさん・葉瀬かのこさんには「和だしが美味しい小説セット」わたしの和だし1つ+『ゆきうさぎのお品書き』1巻をお届けします。