かける
「今年の夏もやっぱり、身も心も凍るようなホラー小説が読みたい!」 2018年夏、コバルト編集部随一のホラー好き・編集Hが主宰した二度目の「ホラー小説短編賞」には、47通の力作が集まりました。スプラッタでもオカルトでもゴシックでも、怖いお話ならなんでもアリ!と懐広く募集した今回のホラー賞、果たしてどんな作品が受賞したのでしょうか?
編集H
今回のホラー小説短編賞では、集まった作品数は前回よりも減ったものの、平均レベルは高くなっているように感じました。賞のタイトル通り、入選作は「独断と偏見」で選ばせていただきましたが、それ以外にも気になる作品も複数ありました。ホラーとひとくくりにしていても、料理の仕方は様々です。コメディありスプラッタあり心霊現象ありと、応募作品の幅の広さを目の当たりにして、改めてこのジャンルの奥深さに感じ入った次第です。これからも良いホラーライフを!
選評
トマトに顔が現れる……絵の素材としてはありきたりとも言えるものですが、そこに嫁姑バトルを絡めたことで、グロテスクな逸品に仕上がっています。また、アイディアだけではなく、義母の性格やそれに鬱屈をためる主人公、そして無関心で鈍感な夫など、人間の描き方にも説得力がありました。
『 早く早く 』
後藤立庵
『 写真 』
渡波みずき
『 おまえが悪い 』
鳥谷綾斗
『 謎玉 』
笛希明伸