編集B
閉鎖空間における、少女と男の、微妙な心の交流を描いた作品です。主人公の「私」は、目覚めるとなぜか、地下牢のような場所にいた。鉄格子の向こうには知らない男がいて、どうやら自分は、彼によってここに閉じ込められたらしい。彼は危害は加えないし、最低限の物資は差し入れてくれるが、解放してくれそうな様子もまったくない。そのうえ「私」は記憶を失っていて、どうしてこんなことになったのか思い出せない。先の見えない日々がただ過ぎるばかりだったが、ある日突然、その生活は終わりを告げた。そして「私」は、彼の口から真相を聞かされることになる――というお話です。結局この男・モノは、監禁することによって、少女・クロムを保護していたんですね。