編集A
高校二年生の女の子が主人公です。書道部の部長をしているのですが、部員はたった二人。自分と、一年生の女の子と。この一年生の子が、廃部寸前の書道部の「救世主」と呼ばれるほどの逸材で、先輩だから部長になっただけの主人公はひけ目を感じざるを得ない。劣等感に苛まれ続けて伸び悩み、悶々とした日々を送る主人公が、顧問の先生の厳しくも温かい指導に接して、進むべき方向を見つけるまでの物語です。ラストで主人公が、「他人と比べることには意味がない。自分自身の書の道を、ただ歩めばいいのだ。向き合うべきは自分だ」というような気付きにたどりつく展開には、胸を打たれるものがありました。