編集A
ものすごくインパクトのある作品でした。大学生の美紀は、同じ大学の、なんともいけ好かない男と付き合っています。まあもちろん、最初から嫌な感じだったわけではない。告白されて付き合い始めたんだけど、しばらく経った後で男のほうの気持ちが醒めたのか、主人公をあまり大事にしてくれなくなった。ろくに連絡もくれないし、誘っても断られることが多いし、それでいて、自分の都合で急に会いたいと言ってくる。お出かけデートもプレゼントもほとんどなし。自分勝手で傲慢で、いちいち嫌味っぽい物の言い方をする。ほんと、読者からすると、「とっとと別れろ」と言いたくなるような男です(笑)。で、主人公もようやく決心がつき、これで最後のつもりでクリスマスディナーへと赴く。突然別れを突きつけて留飲を下げてやろうと思っていたのに、彼氏から思いもかけない反撃を受け、呆然とする……この場面は、読んでいて釘付けになりますよね。