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かける
今回の講評
デジタルでの応募が増え、最近ではアナログでイラストを描いたことがないという方もいるようです。今回紹介する作品も、ツールの使い方がうまく、カラーは隙の無い華やかな仕上がりです。ところが、カラーに比べてモノクロの完成度が低いというのが共通点。エフェクトやテクスチャでごまかしづらいモノクロは、素のデッサン・描線の完成度がダイレクトに伝わります。モノクロの練習は、画力の底上げにつながりますので、ぜひ挑戦してみてください。
第189回短編小説新人賞入選『コールは四回』の扉イラストを担当!
ユヅハさん(京都府)
ユヅハさんの入選作品はカラー、モノクロともデジタルでの投稿ですが、マーカー着彩のようなあっさり感のある塗りが、あえて整理された描線とマッチしており、バランスのいい仕上がりです。全体のトーンに合わせて、線を真っ黒ではなく、ややグレーがかった色で描いているところも○。また、小物や動物など、モチーフの描き方・配置、余白の入れ方にセンスを感じられるところも、高く評価されました。
近日発売予定のコバルト文庫挿絵を担当!
うぐいすさん(福岡県)
カラーもモノクロも、背景の花と人物が絶妙に調和して、パッと目に留まる華やかさがあります。男女とも、衣装などから想像できる年齢と比べると、表情・体格に少し幼さが。次回は、もう少し大人っぽさを意識したイラストを描いてみてもいいかもしれませんね。
近日WebマガジンCobalt連載開始予定作品の扉イラストを担当!
海月あるとさん(福岡県)
髪の流れ・動きを美しく繊細に描こうとする意欲を感じます。女の子キャラの瞳の描き方にアピール力があり、目が惹きつけられるのも好印象。ただし、女性のロングヘアに関しては、毛束を細かくしすぎて違和感があるので、全体を見たときに浮かない表現に抑えてみては。
バニラ梨央さん(北海道)
描線の美しさはかなりのもの。目を開いた男女のキャラクターの顔のパーツがほぼ同じ描き方で、髪型は違っても同じ顔に見えるのがもったいない。男女を描き分ける練習を。
豆倉さん(千葉県)
カラーはビビッドな色使いと、衣装や小物のテクスチャ使いがうまく華やか。でも、モノクロは線が少なく、若干描き込み不足です。トーン処理に頼らず、線画の完成度を上げましょう。
丘屋木重乃さん(埼玉県)
アングルや人物のポーズに工夫があり、細部まで丁寧に仕上げられていますが、描き込みの濃度が均一で、どこを見ていいのか迷います。見せたいポイントを考えた画作りを。
ちあきさん(東京都)
感情があふれ出すような人物の表情が、とても魅力的! 顔や体の描き方に、デフォルメかデッサンのくるいか判別しにくいクセがあるので、線画を描く時は全体のバランスに注意しましょう。
桜之こまこさん(愛知県)
構図がこなれていて、男女の表情の対比、小物の描き方なども魅力的なカラーと比べて、モノクロは描線がやや洗練されておらず、背景にもやっつけ感が。両方の完成度を揃えましょう。
細川おうぎさん(愛知県)
全体講評に通じますが、丁寧な仕上げのカラーと比べて、モノクロは細部の仕上げ、デッサンともに気になります。カラーを描くつもりのテンションで、モノクロに取り組んでみては。
右鷺さん(岡山県)
人物の描き分けがうまく細部の仕上げも丁寧。モノクロで、動きを表現しようとした意欲も伝わりますが、男性の脚はどこにあるのか? など、若干デッサンが気になります。注意してください。
狩矢響さん(鹿児島県)
女の子の微妙な表情が、独特の世界観を感じさせる絵柄です。モノクロのイラストで、手足の長さや関節の位置などデッサンがやや気になります。細部のバランスを丁寧に見直して。
もう一歩の方々 20名
一乃衣潤(北海道)/澤也(北海道)/白国ゆう(茨城県)/榎木ゆい(東京都)/髙野マンション(東京都)/mokoppe(東京都)/落合マハル(神奈川県)/月戸(神奈川県)/タバタチズコ(山梨県)/沖之ガク(静岡県)/祀花よう子(静岡県)/すずめ(富山県)/みどりの(滋賀県)/Mi(京都府)/甘津メイコ(大阪府)/もりあみ(大阪府)/時政トキト(奈良県)/corobokkuru(広島県)/四月ここのか(広島県)/Laara(福岡県)