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かける
今回の講評
イラストの絵柄には流行があり、コバルト・イラスト大賞に寄せられる作品も、流行の移り変わりで絵柄の傾向が移り変わります。いい作品を描くために、流行に敏感であることは大切ですが、流行に振り回されすぎると、自分の絵になりませんし、ここで佳作以上に入っている方は、その人ならではの個性が評価されています。描く技術を上げることはもちろんですが、自分の絵のどこが魅力になるか、意識して描くことをおすすめします。
沖之ガクさん(静岡県)
これまで何度か佳作受賞、その際選評で指摘された描線やデッサン力を向上させた沖之ガクさんが今回入選です。沖之さんの作品の魅力は、オリジナリティあるデザインセンス。絵柄に個性があるだけでなく、エキゾチックな衣装や小物が細かく描きこまれており目を惹きます。カラーは描線含め色づけのバランスが◎。ただし、モノクロをカラーのようにグレーで「塗って」いる点は気になります。今後は、トーン処理でモノクロを仕上げるテクニックをつけてください。
夢咲ミルさん(千葉県)
絵柄に華があり、男子の包容力、女子のかわいらしさが表現できています。また、デジタルのスキルが非常に高く、細部の塗りやエフェクトの使い方が上手。ただし、人体のデッサンに違和感がある点がやや残念。ボリュームのある衣装に隠れた部分はつい見落としてしまいがちですが、人体の関節の位置や動きを意識して描きましょう。
條さん(神奈川県)
カラーの塗りの質感がとても自然。描線も繊細で、衣装のひだまで注意深く描かれた丁寧さが高評価。一方で、モノクロ作品は「粗い」印象です。カラーとモノクロで違うテイストに挑戦したのかもしれませんが、モノクロは描線が整理しきれておらず雑な印象に。きっちりトーンで仕上げている点はよいので、ペンの使い方を工夫してみてください。
大豆堂さん(北海道)
懐かしさのある絵柄で、花の微妙なグラデーションにあらわれた色彩感覚にセンスを感じます。モノクロで少し「崩した」キャラクターを描写できているのもGood。次回は、流行のモチーフを描いた作品にもトライしてみて。
maiさん(北海道)
キャラの全身に丸みがあり、生身感と色気が表現できています。ただし、体の曲線の表現にこだわりすぎると、服をまとった部分が不自然になりがちなので、注意してください。カラー・モノクロとも、描線はもう少し丁寧に。
ヤマダノリコさん(東京都)
アールヌーボー風の構図をきっちり自分のものにできていますね。凝った構図に負けない滑らかな描線も○。「キメ顔」のイラストとしてはかなり練れた仕上がりなので、次は動きを捉えたイラストを描いてみましょう。
風凪ひかりさん(神奈川県)
女の子が可憐に描かれ、衣装や小物のデザインが素敵。花も丁寧に描かれています。何度か佳作に入っていますが、男女とも常に顔が似ている点が気になります。いろんなキャラを描きわける練習をしてみては。
もう一歩の方々 14名
如月02(福島県)/唯奈(埼玉県)/こなし(千葉県)/天瀬(東京都)/くろでめ(東京都)/cyano(東京都)/芦屋マキ(神奈川県)/cyclo(神奈川県)/絢原(愛知県)/DNA(滋賀県)/嗚呼イワシ水(大阪府)/棗紅(広島県)/平木しろ(熊本県)/眠美ミム(鹿児島県)